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オロンガポのマリ 1話
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雨だった。冬の冷たい雨が、アスファルトを叩いていた。
こんな日は客の入りも悪かった。店の鍵を掛けて階段を降りる足取りも重かった。
階段を下り終えた時に、ふと小柄な女の姿が目に入った。

『マリじゃないか、まだ居たの?』

女は微笑みながら言った。

「マネージャーも帰るでしょ?今日は送っていってヨ!」

断る理由はなかった。マリは、店でも中堅のアルバイトPinaで、固定客も多く、
こんな日には客を引っ張ってくれる大切なメンバーだからだ。
マリは小柄で、日本人のタレントの酒井○子に良く似ていて、中年の客には人気があった。
売上も毎月60万は揚げている。

小走りで、駐車場に車を取りに行った。乗り込みタオルで乱暴に雨を拭った。
ふと、疑問が湧いた。いつものマリは、帰宅は常連の客と一緒だったはずだ。
それに、今日も最終のメリージェーンを一緒に歌っていた記憶がある。

『まあ、客と喧嘩でもしたのだろう』

と軽い気持ちで車を廻し、マリを乗せた。午前3時30分、地方都市の歓楽街は、
やっと、少しずつ眠り始める。その明かりが消えていく町に車を走らせた。

たしか、マリのアパートは高速の高架を越えた所だったはずだ。
車を走らせると突然マリが言った。

「そこのアパート、そこ」

慌ててブレーキを掛けた。

『いつから、ここに替わったの?』

マリは黙って少し笑ったように見えた。

「高野、・部屋寄ってく?」

驚いた。前のアパートの時は、100m程離れた所で車を降り自分の
部屋でさえ気づかれなくしていた女だからだ。

『いいよ、また明日も店だろ。早く帰って寝たいからな』

すると思いがけない言葉が、女の口からでた。

「泊まっていってヨ、寂しいから。」

心臓が一時止まった。頭の中ですばやく思考が始まった。理由はなんだ?
この女は何が狙いなのだ。しかし、それも目の前のちょっと泣きべそのように見える
女の顔に勝てなかった。

車を某コンビニの影に止め、コンビニで酒と食料を買い、ひとつの傘でアパートに向かった。
エレベーターを6階で降りた。無言で鍵を開ける女に続いて部屋に入った。
明かりを点けると、部屋の中の様子がはっきりした。ほとんど何も無い。
つい今しがた引っ越して来たと感じられる部屋だった。女は言った。

「ごめんね、まだ片付いてないから」

女は少しずつ話し始めた。女は言った。前のアパートは偽○結婚をしていた男の名義であった事、
でもその男との間に一人の娘が有った事、しかしもう5年が過ぎ、男はまた他の女と結婚する事、
娘が出来てからはその男は寄り付かなくなった事、娘はPhilippinesの親に預けた事など。
それが前のアパートを出た理由だった。黙って話を聞いた。よくある話だからだ。
同情は簡単だが、女の話以外にも多くの事があるだろう、深く知る必要はない。

「寂しくないの、一人で?」

寂しい?その言葉は忘れるようにしている。なぜなら寂しくない時ぐらい恐ろしい時間は無いからだ。
幸せくらい脆い物は無い事が染み付いているからだ。何も答えない私を勘違いしたのか、
女は私の膝の上に頭を置いた。

「私、寂しい。」

泣く女を救う方法は、男には一つしかない。一時的にせよ忘れさせるのは抱くことだ。

抱き寄せ胸元から剥いだ。

女の胸は、小振りだった。子供を生んだにしては形も変わっていないし、乳首も小さかった。
その理由は後で判るのだが。キスを交わしながら、その胸を弄った。スカートに手を潜らせた。
スカートを手繰り上げ邪魔なパンストを裂いた。残りの1枚の布はもうすでに染みを作るほど湿っていた。
その形でさえ浮かび上がった布の上から浮かんだ形にそって撫でた。

「ううぅ・・ん」

女の口から、甘いうめき声があがった。最後の、一枚を剥いだ。
十分湿った亀裂を回るように責めた。女は私のベルトを外し、ジッパーを下ろした。
形の良い唇が私を含んでいく、その快感に耐えるために女の壷に乱暴に指を差しこんだ。
女は、私を口から放し仰け反った。指のスラストを早めながら、強引に女の口に私を含ませた。
自然に体の向きは69と成った。女が小柄の為に、背中をまるめなければ成らなかった。
目の前に有る亀裂の中に激しく指を動かしながら、膨れ上がっているそこに舌を当て啜った。
女は、喚いた、この小柄な体のどこにそんな力があるのかと思うほどに。

女の壷の蠕動が、指に伝わってくる。私は一反、体を放した。そして向きを替えおもむろに貫いた。
女は再び喚いた。強い締め付けが私を包む。女の壷は女の動きとは関係なく蠢いた。
強い快感が走った。私は唇を噛み耐え、私自身のスラストを早めて行った。
スカートをはだけ、上着の前だけをはだけた女の姿は私の心をそそりつづけた。
幾度となくうめきを上げて女は、もう動かなくなった。それに合わせ私は放った。

小1時間後、女はやっと目を開けた。潤んだ目で私を見た。女を抱き上げシャワーに連れていった。
そして女が子持ちなのに、あの壷を持つ意味を知った。臍から恥骨の上まで走る、手術痕・・
帝王切開の跡だった。そして、この女とは3年一緒に暮らす羽目になった。


高野 克彦さんの投稿
オロンガポのマリ 1話完


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