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J物語 3話
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【愛芽生】

彼女はお店で見るよりも綺麗だった。
光に透ける長い髪、薄く塗ったルージュ、ほのかな香りのパフューム、
そして、かぶりつきたい衝動にかられる細く綺麗な首筋・・・。
彼女は私に取って満点の女性であった。

「やぁ。良く来てくれたね。とりあえず車に乗って・・。」

車の助手席には、沢山の薔薇の花束を用意しておいた。
これには彼女も満面の笑み。
日本人はあまり花を贈る事をしないが、私の場合、アメリカに住んでいた事もあり、
経験上、実に有効な手段であると思っている。

彼女は嬉しそうに花束を抱きしめ、香りを楽しんだ・・・。
そして私は、そっと肩を抱いて車中へとエスコート。

「どこへ行くの?」
『・・え〜とね、俺の友達がお弁当を作ってくれたんだ。一緒にランチしよう。』
「・・・はい。うふふ。」

私はホテル前の駐車場に車を停めた。彼女はうつむき加減で終始無言である。
静かに助手席のドアを開け、抱きかかえるようにして部屋へと誘った。
彼女は嫌な顔一つせず、すんなりと中へ入って行った・・・・。

入室と同時に、後ろから優しく抱き寄せた。そして、腰まである長い髪に口付けをした。
首筋からはバー○リーの「ウィークエ○ドフォーウー○ン」の甘い香りが漂っていた・・・。

「食事にしましょうよ。」

まるで私をかわすかのように、彼女はテーブルを急ぎ用意する。

『OK。そうしようか。』

がつがつするのが嫌いな私は、彼女の言葉に素直に応じた。
私は、彼女のこの堂々たる態度や振る舞いに、相当なツワモノであるだろうと思っていた。

食事を終え、シャワーを勧めた。しかし彼女は服を脱がない。

そしてその後、彼女は豹変し始めるのである・・・・。
シャワーを浴びようとしない。Kissしようとすると逃げ出してしまう。
おまけに「生理」になったと言い出す始末。(後ほど本当にシーツが血で染まったが・・)
まるでじゃじゃ馬だ。
彼女の突然の豹変に私は驚きを隠せなかった。

(この子は、ホテルOKと言って、「生理が来た」で逃げるつもりなのだろうか??)
様々な疑問が私の頭を去来した。でも、ここで諦めては男が廃ると思った。
正直な話、こんないい女、今やらなかったら一生後悔すると思った。そして私は口説き始めた。

『君を一目見た時から、心が奪われたんだ・・。今まで一目惚れなんて信じていなかった。
でも、自分が間違っていた。君を大切にするから。ずっと大切にするよ。
愛している。愛している。愛している・・・・』

全身全霊をかけて彼女を口説いた。細胞の一つ一つが、彼女の一挙手一投足を注視していた。
目の前の美女を落とすために、脳細胞がフル回転していた。(こんな時だけ・・)
・・・暫くしてふと気がついた事がある。部屋に入って約2時間が経過した頃の事だ。
彼女の大腿部がガチガチと震えていたのだ。

『え?怖いのか?・・もしかして処女じゃないよな?』
「処女じゃないよ。今まで2人しか経験ない。日本人初めて・・怖いよ。」
『本当に震えているね?じゃーどうしてホテルまで来たの?』
「分からない。イカウが来たがっていたから・・・」

・・・参った。一時休憩。
びびっている女とSEXしてもつまらん。やる気がうせてしまった。

『・・・じゃあ、休憩しよう。ちょっと話しようか?』

私達はいろいろな事を話した。家族の事、国の事、兄弟の事。
彼女の年齢が本当は19歳であった事や、実はフライングブッキングで今の店にいる事まで・・。

時間の経過とともに、彼女は落ち着きを取り戻していた。
私は寄り添う彼女の仕草に興奮を覚え、行為を再開し始めた・・・・。

普通ならすんなりいく筈の再スタート。ところが・・・。

彼女は、想像を絶する位の恥ずかしがりやであった。
胸はおろか、下着すら見せたくない。電気を消して部屋を真っ暗にしてしまう。
女性の体を観察して、性感を高めていく私にはいささか刺激が足りないのだ。

『おめーこれじゃ、できねぇじゃねーかよ!』

ドンファンのスタイルを目標とする私に取って、優しさの仮面を脱ぎ捨て、
素でピナに触れるのは初めての事かもしれない。

『どうすんだよ?こんじゃー入んねーぞ。』
「アコ、生理だからバサあるよ。大丈夫。」
『つったく・・・・。』

シドロモドロの格闘戦の後、ようやく二人は結ばれた。
行為を終え・・・私達はゆっくりと眠りについた。
お互いを抱きしめながら、体、そして心を確認しあうかのように・・・。

翌日、私は睡眠不足で疲れた体を引きずりながら職場へと向かった。
PCを開いて大手ソフト会社に提出するドキュメントを作成し始めた。
しかし、頭がボーっとしていて英文が全く書けない。仕事が手につかなかった・・・。
私の脳みそは、彼女の残り香と感触に支配されていた・・・。
目を閉じると、しなやかな髪の香り、滑らかな皮膚の触感、美しい肢体、
柔らかい唇、美しい瞳。

その全てが瞬時に蘇ってくる。
愛しくて、愛しくて自分をコントロールできなくなっていた・・・。

・・・・私は彼女を愛してしまった。


常蓮さんの投稿
J物語 3話完


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