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ディナ...君を忘れない−5話
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私には、
思い出の引き出しにしまう事の出来ないPnaがいる・・・・DINA・・

ディナは貧しい農村に生まれた。
貧しいが、お父さん、お母さん2人の姉妹と幸せに暮らしていた。
学校にもろくに行けないながらもとても幸せだった。
そんな時に事件が起きる。近隣の人と些細な事で喧嘩になり、それが元で父親
が亡くなった。
血だらけで横たわる父親・・ディナが16歳になったばかりの頃だった。

家長を亡くし、収入も少なくなって家族の生活が行き詰まろうとしていた。
彼女は家を出る事を決断する。
街へ出て仕事をしよう、母親も反対する術が無かった。DINAが18歳の時だった。

街に出てきた彼女は、運良く食堂のウェイトレスの仕事にありつけた。
そこで働くババエのアパートに一緒に済ませて貰えることになった。
幸先の良いスタートだった。
仕事も何とか熟れて、サラリーを家に送れるようになった。
サラリーのうち、アパート代の一部と食費等を払って、残りの大半を
家に送金していたのだが、服を買ったり、化粧を買ったりとほんのささやかな贅沢も出来た。
神様に感謝した、そして祈った

「家族がみんな幸せになれますように・・」

特に問題も無くそんな暮らしが1年半ほど続いた。
そんな生活も一瞬に砕け散る事件が起こる。
一緒に住むババエには彼氏がいた、時々アパートに来てはお金を無心して行く。

お金が無いと、暴力を振るう事も有った。
そして、そのターゲットはディナにも向けられて行った。
ここを出よう・・・そう決めた矢先
ディナはその男にレイプされた、食事もろくに取らず、ずっと泣きっぱなしだった。
仕事も休んで、やがて首になった。

ささやかな夢も、何も無くなった・・・

しかし、家への送金の為に何か仕事をしなくてはいけない。
妹達には、学校に行って貰いたい。
ディナは、仕事を探し始めた。

そんな時、この街で出来た友達から日本へ行く話を聞いた。
学校もろくに行っていなかったディナは、名前だけは聞く国だが
そこがどういう所で、どんな仕事が待っているのか予想もつかなかった。
しかも、日本に行くのにまず借金をしなくてはならない。
悩んだ、、、しかし、半年後にもらえると言うサラリーは魅力的だった。
母親にも言わず彼女は決心した。

日本に行こう・・

友達と一緒に、プロモーターのドアを叩いた。
たまたま、そこに居合わせた今の店のオーナーが
ちょっとおとなしそうだけどもう一人空きが有るからと拾ってくれた。
ラッキーと言えばラッキーだった。
日本へ行く準備が始まる、しかし母親には未だこの事は話していなかった。

日本に来て仕事を始める、どんな仕事かは前もって聞いてはいたけど
自分が考えていた以上に、精神的に辛かった。
酔っ払いの男、直ぐ触る男、あの日の忌々しい記憶が戻ってくる。
馴れない日本語、昼夜が逆転した生活、何もかもが彼女を苦しめ

そして無口にして行った。

出来るだけ、接客はしたくなかったと言う。
バックが無くても、ママに怒られてもどうでも良かった。
只早くフィリピンに帰りたかった。

私達のグループはいつも楽しそうで、あの席なら・・・と思っていたが
いつものアテ達が付くから、何も言えなかったし、いけなかった。
そんな時に、私が目の前に立って声を掛けてくれたんだと・・
それからは、毎日とても楽しかった、日本にもっといたいと思ったと彼女は話した。

そして今夜、血だらけの顔を見てせっかく忘れかけてた父親の事、
暴力を受けていたババエの事、レイプされた事が一気に頭の中に
溢れかえったと言った。

「ディナ・・ごめん・・心配かけたね・・」
「ケンカ ダメナ・・・」
「ああ、もうしないよ・・」

また静かに時間が過ぎていく、、、、
閉店の時間はとっくに過ぎているようなのだが・・・・・


ハロさんの投稿
ディナ...君を忘れない−5話完


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