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| あの頃は友達−1話 |
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私の隣に一人のフィリピーナが席についた。 店の中は薄暗く、顔がよく見えない。 とりあえずウィスキーの水割を作ってもらい、一緒に来た仲間たちと乾杯をした。
「昔、よく来た。でも最近はこない。」と無愛想に答えた。何となく気まずい思いをしていたからだ。
あんなに敏感だった、「モンダイ」という言葉さえ、今思うと本当に懐かしい。 しばらくして仲間たちは、それぞれ彼女たちと会話をはじめていた。
すると、ブリーチした長い髪を、ササッと後ろに束ねた。 テーブルの上に置いていた私のメガネを自分のオデコの上にのせ、頭を少し傾けながら小さな声でこういった。
そして、その行動の意味がわからなかった。
左手に持っていたケイタイには、見覚えのあるキティのキーホルダーが付いている。 少し慌てた私は、彼女のオデコの上にあった自分のメガネをおろし、グラス越しに彼女を見た。
3年前、私にはフィリピーナの彼女がいた。 彼女と暮らした毎日は幸せに満ちていた。何の不自由もなかった。 サラはその頃、新規で入店したタレントで、妙に私と気があった娘だった。 彼女はよく私のヘルプにつき、私とダイアンとの恋愛の相談やグチを聞いてもらったり、時にはダイアンに内緒で遊んだりする、いわゆる遊び友達だった。 結局ダイアンと私は、些細なケンカで終わりを向えていた。サラとは、たまに国際電話で話をする程度で、ここ1年は音信不通だった。フィリピンで二流のタレントをやっている彼女。やはりフィリピンでの仕事もろくになく、 来日する機会があるまで、家族を養うためマニラのカラオケで働くこともしばしあったようだ。 更にシングルマザーにもなったサラは、28歳になっていた。 少し疲れた感じの表情でゆっくり話をするようになったサラは、まるで別人のようで、私にはすぐにわからなかった。 飛鳥さんの投稿 |
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