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| アンティポロのJaneとの結婚 第4話 |
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Janeの家がもうすぐという頃... TINGNAG MO!(見て!)と彼女が言うので指差す方を見ると、ちょっと立派なこの辺では目立つ3階建ての家が建っていました。 その家は、長女が日本人と結婚して彼女の娘夫婦が建ててくれたとのこと。 時々その夫婦が渡比してきては、1週間位滞在していくのだといいました。 きっと私も結婚したらあんな風になるんだろうなぁと思い Janeに「結婚したら皆んなの家を建てようね!」というと 「それは私の最後のプラン。もう土地があるの。後はバハイだけ...」と彼女はつぶやきました。 日本に来るほとんどのタレントの必須目的は、子供の教育費、ビジネス資金、マイカー、そして住居です。 その代表選手に当たるのは、バハイ(居住用建物)でしょう。正確にはバハイとルパ(土地)です。 Janeも例外に洩れず17歳から10回の来日で目的を果たしてきていたのです。私達はその土地へ寄って見ることにしました。 そもそもアンティポロは 丘陵地帯に位置していて景観の良い所なので、沢山のサブディビジョンが点在しています。 サブディビジョンとは分譲住宅地の様なものでフィリピンの一般家庭では買えない高級な代物なのです。 10分位走るとJaneのサブディビジョンに到着しました。 その一角は綺麗な外壁で囲まれていて入口にはガードマンがいます。 中に入ると、どの家もそれぞれに工夫がしてあり、グレードはピンからキリまで様々です。 ところどころ家が無く雑草の生い茂った空地も点在します。 父親は「どれだっけ?」という顔して走ったり止ったりしながら「これこれっ!」と言ってジープを脇に止めました。 そこを見ると広い土地です。すぐ隣は平屋建てで何処にでもありそうなバハイです。 向かい側は2階建ての白亜の立派な家です(日本に有ったらちょっと趣味悪いかも...) Janeと父親はその家を指差し「あぁ〜いうのを建てたいんだよなぁ〜!」と呟いていたかと思うと、 「よしっ!次行こう」といって走り出しました。何処に行くのか尋ねるともう一つ土地を持っているとのことでした。 最初のサブディビジョンから 3分位のところに工場が点在する以外、草が生い茂っているだけの空地に着きました。 そこには高さ2メートル位のコンクリート塀がまわりに有りその塀に横付けしたのです。 父親が「おいで」というのでジープを降りましたが、Janeと母親はそこで待っていることになりました。 父親は草むらの中から、あたかもある場所を知っていたかのように頑丈そうな板を取り出しそれを塀に立てかけました。 「いったい何をするのだろう?」と思っているとその板を足場に塀をよじ登り始めたのです。 私も後に続きましたが、塀を越えると私は驚きました。 中は草が生い茂っている上、湿地帯なのに、その中に木片やブリキで器用に作られた小屋が沢山ありました。 そしてそこには何人もの人たちが暮らしているでは有りませんか。 人々は何をするわけでもなく、ただ小屋の前にたむろしてのんびりと会話しているだけでした。 その人たちの前を通り過ぎながら歩いていると、誰もが顔見知りのよう挨拶をします。 父親も旧知の仲のように手を上げて挨拶して歩きます。 ちょっと歩くとバナナの木が茂った一角があり、そこは柵で囲まれていました。 父親はそこに、そこにそそくさと入っていきます。 私も後について入っていくと、中にコテージみたいな物があり、そこに若い男がつまらなそうに座っていました。 父親はそのつまらなそうに座っている 彼を私に紹介しました。彼は次男であり Janeからすると2番目の兄にあたります。2人は握手をして挨拶をしましたが、長男とは違って少し顔見知りをするようです。 話があまりはずまないうちに彼は姿を消してしまいました。 私は父親に「何で彼だけバハイが一緒じゃないの?」と尋ねましたが、何を言っているのかさっぱり解かりません。 要するに、何か事情があって言いたくないのだと感じたのでそれ以上深く聞きませんでした。 父親の説明によれば、この土地は工業地区として開発予定だったので、値上がりを期待して購入したそうです。 しかし、開発計画がサブディビジョンの開発に変更になり、なかなか先に進まず今に至っているのだというのです。 その投資について彼の熱心な説明を聞いていて感じました。 Janeは日本で稼いだ金をことごとく家族のために使い、稼いでもらっている父親も自分の物のように使う。 こういう自分と家族の人生がイコールに近い考え方というのは、我々日本人には無く、 これがまさに、フィリピン人の家族観であり、Janeも自分だけが幸せになるなんてことは考えることが出来ないのだなぁと思い知らされたのでした。 Janeの土地を後にして 家に着くと、アイバンが出迎えてくれました。 出迎えてくれたというより、私と遊んでもらいたかったようです。 Janeと母親は自分の部屋に、父親は外でジープを洗い始め、私とアイバンはリビングのソファでふざけあって遊び始めました。 アイバンの母親のレイアだけが一人真面目に家事をこなしていました。 そうこうしているうちに日が暮れて、まだ腹もすかないのにディナーを迎えました。 第5話につづく |
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